Takuto Yoshida
Updated Alternative Fistula Risk Score (ua-FRS) to Include Minimally Invasive Pancreatoduodenectomy Pan-European Validation
雑誌:Ann Surg 2021;273:334 – 340
膵液漏のリスクスコアの妥当性を検証した。
Ho: Lap- or Robot-PDにおけるalternative Fistula Risk Score(a-FRS)の妥当性を検討
P: minimally invasiveのPD(MIPD)を受けた患者(N=952)
E&C: Lap-PD(N=543), Robot-PD(N=258), Hybrid-PD(N=151)
O: 術後膵液漏(POPF> GradeB/C)
M: Retrospective cohort studyResults
202人/952人(21%)でPOPFを発症
調整前のa-FRSのAUCは0.68
調整後のa-FRS(update a-FRS)のAUCは0.75。BMI, 膵臓の質感、膵管径、男性を加味している。
MIPDにおけるPOPFのリスクとしてsingle row pancreaticojejunotomy, 男性がリスクとして同定された私見
OriginalのFRSは下記のa-FRSに出血量を加味したものだったようですが、external validation cohort studyでリスクにならなかったことから、出血量が削除されたようです。MIPDは膵管空腸吻合の方法の違いから膵液漏のリスクが高いようです。そのような背景からa-FRSを使って術前リスク評価を行なっていますが、a-FRSのMIPDに対する妥当性がこれまで評価されてなかったようで、今回の研究が行われています。結果は、性別を加えたことと係数の値を変えることでよりMIPDにおけるリスク評価の妥当性が得られたと言う結果となりました。MIPDの膵管空腸吻合の方法は6種類くらい存在するようでその中のsingle rowという方法は有意に膵液漏のリスクが高かったそうです。single row anastomosisというのはわかりやすい図を見つけられなかったのですが、Lap-PDで使用する吻合法のようですが、このワーキンググループからは使用しないことを提唱されています。